■働き方の多様性 by T
2021-06-04


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突然ですが、ドローン(drone)の意味をご存知ですか?あのブーンと空飛ぶドローンの意味です。里山でも最近森林調査等のためか時々飛んでいます。

ドローンとは「雄のミツバチ」のことです。転じてドローンとは「怠け者やごくつぶし、居候」の意味がある英単語です。

雄のミツバチは一切働きません。蜜を集めに訪花したり卵の世話をしたり一切しません。毎日雌の働きバチに蜜を口移しで貰い、女王バチとの交尾に待機します。運良く交尾できた雄バチはそこで死にます。交尾できなかった雄バチは巣の中で蜜を盗み食いしながら過ごし、交尾季節の夏が過ぎると、巣から追い出されます。自分で蜜を集めることのできない雄バチは、その後弱っていき死にます。

進化の過程で、ミツバチは以上のような社会を綿々と築いてきました。それが種の保存にとって有利だったということでしょう。

働き者のイメージ強いアリたちの社会においても、約7割のアリは巣の中で働かずに過ごしています。働きアリの中でも若い働きアリは巣の中の軽作業に従事し、高齢の働きアリは屋外の危険な重労働に従事します。これに関しても、種の保存という面から合理的理由があるのでしょう。

だから、人間も無理して働くことはないとか、高齢者も働かせろと結論するのは浅はかでしょう。人間はミツバチやアリよりも高度な脳を発達させ、記憶、経験、歴史といった情報に価値を見出し、現在の社会的モラルや習慣を構築して種を保存してきました。人間高齢者が尊重されるのも経験豊かの傾向を持つからでしょう(あくまでも傾向ですが)。

ただし、働き方や働く意味の多様性は広がりつつあります。種や社会の保存にはどのような働き方が、今よりも更に有利に働くか、それは今後の進化の審判に委ねましょう。今自分にできることは、自分の人生を、自分に誠実に、生き抜くことだと思っています。
[by T]
[日常/Daily]

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