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イギリスの歴史学者・政治学者シリル・ノースコート・パーキンソンは、著書『パーキンソンの法則:進歩の追求』(1958)の中で、以下の法則を提唱しました。
「仕事の量は、完成のために与えられた時間を全て満たすまで膨張する」
例えば町内や営農組合の1日出役があったとします。普通に行えば半日4時間で終わる量の仕事であったとしても、1日出役なので4時間の仕事を8時間拘束されるならば、ダラダラとした生産性の低い労働になります。つまり仕事量は8時間に膨張し薄まるわけです。もし生産性を高めたいならば、その日の達成すべき仕事目標量を予め皆に周知し、目標量をこなした時点で労働拘束から解放されるようにすれば、皆さんセッセと働くでしょう。頑張って早く仕事量をこなし1日分の日当が支給されれば、自らの力で時給をアップさせ、且つ有意義な時間を過ごすことができます。
ちなみにもう一つ、パーキンソンの法則を紹介しましょう。
「支出の額は、収入の額に達するまで膨張する。」
稼ぎが増えたにもかかわらず貯蓄額が増えないという経験はありませんか?稼ぎが増えても、それにつれて出費も増えてしまいがちだからです。もしも貯蓄額を本気で増やしたいならば、例えば、収入があった時点で最初に稼ぎの増えた分を貯金し、残った分で暮らすのが良いと、かの資産家ウォーレン・バフェット氏も述べています。
時間やお金の無自覚な拡大は、組織や個人を最終的に腐敗させます。自分の能力に見合った働き方をし、自分の必要に見合った消費に心掛ければ、パーキンソンの法則を克服し、時間とお金を有意義に使うことができるのではないかと考えます。