■ 富山の里山で海の塩をつくる薪焚き人 by T
2017-02-28


今日は今年初の塩焚きをしました。
材料は富山湾水深約300メートルから汲み上げた海洋深層水。これはホタルイカと米騒動で有名な富山県滑川市(なめりかわし)にある海洋深層水分水施設アクアポケットにて購入してきた高濃縮塩水です。塩分濃度が13〜15%なので、10リットル煮詰めれば約1.3kgの天然塩がとれます。ここ10年以上我が家の塩は自家製です。

燃料は朽ちかけた薪、雪で折れた庭木の枝、家の廃材、時には壊れた塗りの弁当箱なども燃料にします。そして焚き火で海水を煮詰め天然塩を取り出すのです。薪の火力は偉大なもので10リットル煮詰めるのに約6時間。早朝6時半に開始し正午頃に終了。

禺画像]

その間ジッと炎を見つめている必要はありません。この時期の塩焚きは、富山の冬景色の一つである庭の雪囲いや雪吊りをはずしたり、猪垣を補強したり、何かをしながら時々火の様子を伺ってやれば良いのですから二足の草鞋です。

庭木の折れ枝や家の廃材などがきれいに片付きつつ生活必需品としての塩が生産されるわけですから一石二鳥でもあります。正に清めの塩!

この自家製塩は塩分(塩化ナトリウム)濃度が約78パーセントで、通常販売されている塩よりも低めです。その分マグネシウムやカルシウムなどのミネラルが含まれています。よって我が家では自家製塩をガンガン使います。ガンガン使っても僕の血圧は低めです。おそらく海水の成分濃度が人間の血液成分濃度に近いからでしょう。私たち人間の祖先をたどれば海に行き着きます。

山の木で海の塩をつくる。そんな訳で我が家の塩の名前を、山と海をつなぐ「里山の塩」と言います。
禺画像]

[by T]
[里山/Satoyama]

コメント(全0件)


記事を書く
powered by ASAHIネット